2014年2月20日 瀬戸亮平氏 (終了)

日時: 2014年2月20日(木)11:00〜13:00
場所: 首都大学東京 8号館302号室
講師: 瀬戸亮平氏ニューヨーク市立大学
題目: シアーシックニング:サスペンションレオロジーと摩擦

要旨: サスペンション(固体微粒子の分散系)は、一般に粘性率がずり速度に依存するという非ニュートン流体としてふるまう。特に体積分率が高くなるとずり速度とともに粘性率が大きくなる事がある。我々は数値計算によってこのシアーシックニングと呼ばれる現象を再現することに成功し、そのメカニズムを巡って長年の続けられて来た議論を終わらせる決定的な結果を得る事ができた[1]。このセミナーでは、サスペンションの理想系について議論し、従来の流体力学的観点によるモデルに粒子の接触相互作用を取り込んだモデルを解説する。そして、粒子間の摩擦力がどのようにシアーシックニングを引き起こすか、また粘性率がずり速度についての不連続な関数にもなりうるメカニズムについてなどを議論する。

[1] R. Seto, R. Mari, J. F. Morris, and M. M. Denn, PRL 111 (2013) 218301.